EffEXPO「シールドケーブルを考える」セミナー


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EffEXPO「シールドケーブルを考える」セミナー

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22日(祝・土)に行われらEffEXPOでのセミナー「シールドケーブルを考える」にて、

ターゲットの方や内容の度合いなど、見えてこなかった分伝わりづらかったかな・・・と思い、

簡単に内容をUPしたいと思います。(割愛する部分も有りですが)

 

「シールドケーブルを考える」

 

・まずシールドケーブルとは

ギターの音声信号を伝えるということ。ギターの音声信号はアナログの交流信号、大体150mV〜350mV

ほどで、一般的なシールドケーブルは不平衡(アンバランス)ケーブルで伝送する。

アンバランス・ケーブルとは、プラス(ホット)の導線があり、マイナス(コールド)側の導線がシールド(グランド)線と

共通になっている。ちなみにバランス(平衡)のケーブルとは、プラス、マイナス、シールドとそれぞれ独立しているもの。

ギターの音声信号は、利便性、コスト面及び後に繋がる機材の入力部や初段の回路上不平衡(アンバランス)での接続が

通常とされており、その分ノイズ面ではシールド・ケーブルの質が左右することが言われている。

アンバランスケーブルである一般的なシールドケーブルは、外界からのノイズをプラス側に乗ってしまえば、その後の

機材(増幅器)によってそのままノイズを増やしてしまう。

可能な限りプラス側の導線へノイズを乗せないよう絶縁材やシールド線の強化が重要視されている。

 

・使用される銅線

現在では一般化されているOFC(無酸素銅)もいろいろな純度のものがあり、それにより抵抗値や静電容量が特質されていますが、

銅そのもの純度(単結晶、多結晶を含め)での聴感上の変化より、芯線構成で左右される割合のほうが多くを占めると考えている。

すなわち、純度の高いOFCや単結晶状の無酸素銅であるPCOCCを使用するということより、銅線それぞれの太さやそれを構成する

芯線構成が聴感上での良し悪しに影響が出るということ。

 

・芯線構成

微弱な電気であるがゆえに軽視されているマイナス側(シールド線)。外界からのノイズから守るというシールド線としての役目は重視されつつも

マイナス側という点ではもう一つ忘れられがちではないか・・・。電気回路の特性上プラスマイナスの条件を均等にすることで向上するという

物理科学上の見解でいうと、シールドケーブルのプラスの導線とシールド線を均等化はその音質に大きく左右されるもの。

よってプラス側の導線とシールド線を同じ太さにすることが理想の構成であると考えている。

そしてこのセミナーでの重要点のひとつがプラス側の導線を取り巻く絶縁材の質が先ほどの”構成”にかなり影響するということ。

聴感上での音の”なまり”や周波数特性の変化をもたらすのも、この絶縁材との関係性が重要となってくる。

 

・風説などへの見解

1芯シールドでの方向性(2芯以上での配線上の変化は含まない)は無いといっていいでしょう。

銅線の銅で言うと、単結晶、多結晶で電子(マイナス〜プラスへ流れる)の流れが違い、

単結晶のほうが規則正しく並ぶグレイン(結晶粒)の影響でスムーズに流れる。

多結晶のほうが不規則に並んだグレインの影響で比較的スムーズな方向性が出てくる。

ですが、一般的に使われる最長の長さでもおそらく20Mも使用する程度だと思いますが、

この多結晶での電子の流れの影響で、聴感上で感じられるケーブルの長さは何10Km以上になるということ。

そしてクライオ処理といわれているマイナス190度?(記憶では・・・)に一度冷やす加工を施したケーブル(プラグ)に関しては、

言うまでも無く、常温に戻ると意味を持たなくなってしまうということ。ですが温度の変化はかなり音質の変化を生むことは確かです。

 

・まとめ

電気の流れを見ても温度の変化はかなり影響が出るということを述べました。

温度が低い状況での聴感上の変化は、前述で述べていた物理科学的見解の何倍もの変化をもたらすであろうと考えている。

自社が考える音質向上と”ベストなケーブル”とは・・・一概に言えない部分と公表できない(したくない)部分も含め、

全ての科学的根拠や条件を試した上(理解した上)で使用するミュージシャンのたくさんの意見をからめて製品化すること。

すなわち物理科学的な測定、実験結果と聴感上の結果をうまく織り交ぜで調整していくことが一番だということ。

 

 

 

こんな感じの話をしたと思います。

 

わかりづらかった方のためにまとめてみました。

 

 

弊社が取り組む製品開発とは出来る限りの理論と、たくさんのミュージシャンからの意見とを織り交ぜ、

プロのミュージシャンが使用するうえで”トラブル回避”が大前提だということを踏まえ日々開発しております。

 

セミナーを受けていただいた方やこういう職種に興味をもたれた方は、

今回の内容を参考にして、機材がミュージシャンに対してどのようなアプローチが出来るかということを

考えてみてもいいのではないかと思います。

 

 

Ex-pro 長岡