TSUIさん (AREDREDS/AXBITES) が来社されました
AREDREDS、AXBITESで活躍されるベーシスト
TSUIさんが来社されました。
先日お預かりしたエフェクターボードを組み直しましたので、
そのお渡しです。
そのボードがこちらです。
「ここまで大々的にボードを組み直すのは本当に久しぶり」と
ご本人が語る今回のボード。
変更点は大きく三つです。
今までボードの外に配置していたワウペダルをボード内に設置。
パッチケーブルをPCシリーズ(生産完了品)からFTPシリーズに変更。
そして目玉は、パワーサプライを PS-1(生産完了品)から
今年発売したトランス式パワーサプライ PT-1 に変更した事です。
これにより外部からノイズ成分が混入する事のない
電池のようなクリーンな電力を供給し、
エフェクターの効き、音質を高めます。
問題は、PT-1 はPS-1 と比較してかなり大きく
(なにせトランスを内蔵し、各DCジャックにはNF-1を応用した回路が組み込まれています)
その上でワウペダルまでボード内に組み込まねばなりません。
通常なら少し大きめのボードに替えたいところですが、
このボードは数多くのライブハウスのパス等が貼られた思い入れたっぷりの品。
その為、エフェクター設置面もかなりのダメージがありましたが、
全面張替えと補強を行い、このボードをそのまま活かす工夫を施しました。
まずチューナーはTSUIさんが新たに入手された今までよりも小型の物に変更。
これで少しスペースが稼げます。
しかしこのボードは落とし込みなので、このチューナーをそのまま設置すると
インプットジャックにシールドケーブルを挿せないので、
お馴染みとなりました「台座」を設けて底上げ設置です。
ボード前面のエフェクターの配置は奇跡的に全て収まりました。
パッチケーブルをPCシリーズから
より細く強靭で柔軟性を兼ね備えたFTPシリーズに変更した事で、
ギリギリ配線出来ました。
プラグの向き等含め、各エフェクターがもう数ミリ大きかったり、
ジャックの位置がもう数ミリずれていたら不可能だった奇跡の配置です。
奇跡!
このボード、見た目通りの信号の流れではありません。
TSUIさんのご要望により、
チューナーから次はワウに信号が行き、ワウから30volt OVER DRIVE へと流れ、
コンプ→エンハンサー→コーラス→プリアンプとなっています。
その信号の出口となるプリアンプが、物理的に PT-1とワウの間に収まりませんでした!
そこでプリアンプにも台座を設け、PT-1の電源ケーブルの上に設置。
プリアンプのアダプターコードや、DCケーブルの余った部分も
この台座の下に収めることでボードの見た目もスッキリ。
それらを PT-1の電源ケーブルコネクターを押さえ込むように
まとめて固定する事で、コネクターの緩み防止にもなっています。
さらに、台座のおかげで、落とし込みボードでも問題なく
アウトプットジャックを使用出来ます。
そのプリアンプのアダプターにはマジックテープを付けているので、
運搬時には PT-1の上に意図的に空けたスペースに貼り付けて、
PT-1の電源ケーブルも収めれば、
運搬時に暴れてエフェクターの設定を変えてしまう事もありません。
また、30volt OVER DRIVE (生産完了品)は
長年の使用によりスイッチがダメージを受けノイズの原因にもなっていたので、
スイッチハットを装着出来る大き目のスイッチに交換しました。
また、今までTSUIさんのボードで使用されていたDCケーブルは
Ex-pro DCシリーズの旧タイプでしたので、
全て現行タイプに変更しました。
旧タイプはプラグ部が少し大き目でしたが、
プラグ部が頑丈なモールドタイプでありながら
L字プラグでさえ、ワウペダルの落とし込みジャックに接合出来る
極小プラグを採用した現行DCシリーズに変更した事も、
今回の奇跡的な配線に一役買っています。
でなければ、これは無理でした。
まだまだコロナ自粛で通常のライブ開催が難しい時期ですが、
PT-1 の導入により各エフェクターの能力がフルに発揮され、
ノイズも無く生まれ変わった TSUIさんのボードの音を
ライブ会場で聴ける日は必ず来ます。
その日を楽しみにお待ち下さい!